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文字数の数え方は1つではない ― ES・原稿・SNS

「400字以内」に収めたはずが、提出フォームで弾かれた。数え方が場面によって違うことを知らないと、この種の事故が起きます。何が1文字なのかを整理しました。

改行は1文字か、0文字か

文字数には唯一の正解がありません。改行を数えるか、半角をどう扱うか、絵文字をいくつと見るか。これらは場面ごとの取り決めです。上限が厳しい提出物では、いちばん多く数える方式で確認するのが安全です。それで収まっていれば、どの数え方でも収まります。

何を1文字と数えるか

まず、判断が分かれる要素を並べます。

要素数える立場数えない立場
改行1つの文字として数える見た目の区切りなので数えない
スペース入力された以上は数える字下げの空白は数えない
句読点・記号ほぼ常に数える
半角英数字全角と同じ1文字幅が半分なので0.5文字と換算
絵文字見た目どおり1文字内部の仕組みで2文字と数える場合がある

ここで大事なのは、どちらが正しいかではなく、提出先がどちらで数えているかです。

指定があればそれに従います。無い場合は、後述する「多いほうで確認する」考え方で対応します。

場面ごとの慣例

エントリーシート・応募書類

Webの入力欄に文字数が自動表示される形式では、入力された文字をそのまま数えるのが一般的です。改行もスペースも1つとして数えられることが多く、見た目より数字が大きく出ます。

段落を分けようとして改行を多用すると、それだけで数十文字ぶんを消費します。上限ぎりぎりで書いている場合、改行を1つ減らすかどうかで通る通らないが決まることがあります。

紙やPDFで提出する形式では、読み手が数えるわけではないため厳密さは求められません。ただし「800字以内」に対して1200字書けば、見た目の分量で気づかれます。

原稿用紙・出版

「400字詰め原稿用紙10枚」といった指定は、マス目の数を基準にしています。原稿用紙は1マスに1文字を入れる形式なので、句読点も1マス、改行すればその行の残りは空きマスになります。

つまり原稿用紙換算では、実際の文字数より必要な枚数が多くなるのが普通です。会話文が多い原稿はとくに顕著で、改行が増えるぶん空きマスも増えます。文字数だけを見て「4000字書いたから10枚ぶん」と考えると足りません。

この換算のずれは、文字数を数えるだけでは見えません。枚数指定の場合は、実際に原稿用紙の書式で流し込んで確認するのが確実です。

SNSの投稿欄

投稿欄の残り字数表示は、サービスごとに独自の数え方をしています。URLを何文字として扱うか、改行を数えるか、絵文字をいくつと見るか。これらはサービスの仕様であり、外から推測しても当たりません。

下書きを別の場所で書いてから貼り付ける場合、手元で数えた文字数と投稿欄の表示がずれることがあります。最終的な判断は投稿欄の表示に任せるのが確実です。手元での文字数は目安として使います。

絵文字が2文字と数えられる理由

絵文字を1つ入れただけで、文字数が2つ増える。不思議に見えますが、理由は単純です。

コンピュータは文字を番号で管理しています。ひらがなも漢字もアルファベットも、それぞれに番号が割り当てられています。この仕組みが作られた当初、番号の枠は約6万5千個。当時はこれで足りるはずでした。

ところが後から絵文字が加わり、枠が尽きます。そこで採られたのが、枠を2つ組み合わせて1つの文字を表すという方法でした。絵文字はこの「2枠使う文字」に該当します。

そのため、文字を「枠がいくつあるか」で数える仕組みでは絵文字が2と数えられ、「見た目でいくつか」で数える仕組みでは1と数えられます。どちらも間違いではなく、数え方が違うだけです。

同じことは絵文字以外でも起きます。人名や地名に使われる一部の珍しい漢字も、後から追加されたために2枠を使うものがあります。名前に使われている場合、氏名欄で文字数が合わない原因になります。

肌の色を変えた絵文字や、家族を表す絵文字は、さらに複数の絵文字を組み合わせて作られています。こうしたものは数え方によって4にも7にもなり得ます。文字数が厳しい欄では、絵文字を避けるのが最も確実です。

つまずきやすい点

上限が厳しい提出物では、次のように確認すると事故が防げます。まず改行とスペースを含めた数を出し、それが上限に収まっていればどの数え方でも安全です。収まっていない場合に初めて、提出先が改行を数えるかどうかを確認します。多いほうの数字で先に見ておけば、後から「実は超えていた」と分かる展開になりません。

数える・整えるツール

よくある質問

改行やスペースは文字数に含まれますか?

提出先の指定によりますが、指定がない場合は含めない前提で考えるのが安全です。含めない数え方のほうが数字は小さく出るため、含めない数え方で上限に収まっていれば、含める数え方でも収まっているとは限らない点に注意してください。上限が厳しい書類では、両方の数え方で確認して大きいほうの数字で判断すると事故が起きません。

「400字以内」はどこまで許容されますか?

「以内」と書かれている以上、400字はよくても401字は超過です。機械的に判定される提出フォームでは、1字超えただけで送信できないこともあります。一方で「400字程度」と書かれている場合は幅があり、一般に9割前後から少し超える程度までが目安とされます。ただし読み手の心証の問題なので、指定が「程度」でも大きく下回るのは避けたほうが無難です。

半角英数字は0.5文字として数えますか?

場面によります。多くの提出フォームや文書ソフトは、全角も半角も同じ1文字として数えます。一方、印刷物の分量を見積もる場面では、半角2つで全角1文字分の幅として換算することがあります。これは幅の話であって文字の個数の話ではありません。指定に「全角400字」とあれば前者、「400字詰め原稿用紙1枚」とあれば後者の考え方に近くなります。

文書ソフトの文字数と合いません

原因はいくつか考えられます。ひとつは、スペースや改行を数えるかどうかの設定の違いです。もうひとつは、数える範囲の違いで、見出し・脚注・ヘッダー・図表の中の文字を含めるかどうかがソフトによって異なります。また、文章の一部を選択した状態だと、その範囲だけが数えられていることもあります。まず数える範囲と設定を確認してください。